ワードプレスのサイト制作で可能なカスタマイズを徹底解説
ワードプレス(WordPress)は、初心者から上級者まで幅広いユーザーに利用されている人気の高いウェブサイト構築プラットフォームです。その柔軟性と使いやすさから、個人ブログから企業の公式サイトまで、さまざまな用途に利用されています。この記事では、ワードプレスのサイト制作で可能なカスタマイズについて詳しく解説します。
目次
デザインテーマのカスタマイズ
ワードプレスの最大の魅力の一つは、豊富なテーマ(テンプレート)です。公式ディレクトリには数千もの無料テーマがあり、有料テーマも含めればさらに多くの選択肢があります。テーマはサイトのデザインやレイアウトを大きく左右するため、自分の目的やスタイルに合ったテーマを選びましょう。
市販されているワードプレスのデザインテーマは、ある程度はカスタマイズできるものがほとんどです。市販のテーマには多くのカスタマイズオプションが含まれており、サイトを自分のニーズやブランドに合わせて簡単に調整できます。具体的には以下の方法でカスタマイズが可能です。
1. テーマカスタマイザー
多くの市販テーマには、「テーマカスタマイザー」と呼ばれるワードプレスのビルトイン機能が統合されています。テーマカスタマイザーを使用すると、リアルタイムで変更をプレビューしながら以下のようなカスタマイズが可能です。
サイト情報の変更 | タイトル、キャッチコピー、descroiption(検索サイトで表示されるサイトやページの説明文)など。 |
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色の調整 | 背景色、テキスト色、リンク色など。 |
フォントの変更 | テキストのスタイルやサイズを変更。 |
レイアウトの調整 | ヘッダー、フッター、サイドバーの配置や表示内容。 |
背景画像の設定 | ヘッダーなどの背景に表示される画像を変更。 |
2. ウィジェットエリアのカスタマイズ
多くのテーマには、ウィジェットエリアが設定されており、ウィジェットをドラッグ&ドロップするだけでサイドバーやフッターのコンテンツをカスタマイズできます。例えば、以下のようなウィジェットが利用可能です。
- 最新の投稿
- カテゴリーリスト
- カスタムHTML
- 画像ギャラリー
3. ブロックエディタの利用
WordPress5.0から標準搭載となったブロックエディタ「Gutenberg」を使用することで、ドラッグ&ドロップ操作で直感的にページのレイアウトを構築できます。これにより、コードの知識がなくても複雑なデザインを実現できます。
- ドラッグ&ドロップによるレイアウト変更
- カスタムセクションやカラムの追加
- ボタン、画像、アイコンなどの要素の追加
- レスポンシブデザインの調整
プラグインによるカスタマイズ
ワードプレスのもう一つの強力な機能はプラグインです。プラグインを利用することで、サイトにさまざまな機能を追加できます。例えば、以下のようなカスタマイズが可能です。
SEO対策
All in One SEO PackやYoast SEOなどのプラグインを使って、検索エンジン最適化を行い、サイトの検索順位向上を目指す。
パフォーマンス改善
W3 Total CacheやWP Super Cacheなどのキャッシュプラグインを使って、サイトの表示速度を向上させる。
セキュリティ強化
Wordfence SecurityやiThemes Securityなどのプラグインで、サイトのセキュリティを強化。
Eコマース機能追加
WooCommerceを使って、オンラインストアを簡単に構築。
コードによるカスタマイズ
1. カスタムCSS
テーマカスタマイザーやプラグインで対応できない細かなデザイン変更には、カスタムCSSを使用します。ワードプレスの管理画面から直接CSSを追加できるので、特定の要素のスタイルを細かく調整できます。
2. PHPファイルの編集
高度なカスタマイズには、テーマのPHPファイルを直接編集することもあります。functions.phpファイルにカスタムコードを追加することで、テーマやプラグインの機能を拡張できます。ただし、PHPファイルの編集は慎重に行い、バックアップを取ることをお勧めします。
3. カスタム投稿タイプとタクソノミー
ワードプレスは標準で「投稿」と「固定ページ」の2つのコンテンツタイプを提供しますが、Custom Post Type UIやAdvanced Custom Fieldsなどのプラグインを使用することで、独自のカスタム投稿タイプやタクソノミー(分類)を追加できます。
これにより、ブログ以外のコンテンツ(例えばニュース、製品情報、制作実績、スタッフ紹介など)も効率的に管理できます。
サイトの機能強化
1. 多言語対応
GTranslate、Bogoなどのプラグインを使用して、サイトを多言語対応にすることも簡単です。これにより、異なる言語を話す訪問者に対しても、スムーズなユーザーエクスペリエンスを提供できます。
【関連記事】WordPressのWebサイトを外国語に翻訳する方法3選
2. フォーム作成
Contact Form 7やMW WP Formを使って、問い合わせフォームやアンケートフォームを簡単に作成できます。これにより、ユーザーとのコミュニケーションを円滑に行えます。
3. メンバーシップサイト
Restrict Content ProやMemberPressなどのプラグインを利用することで、有料会員専用のコンテンツを提供するメンバーシップサイトを構築できます。
カスタマイズの壁
ここまで、ワードプレスで可能なカスタマイズについてご紹介してきましたが、実際に制作や運用をしていくと、誰もがたどり着く壁があります。それは
「希望通りにカスタマイズしたいけど、できない」
これは、制作や運用に関わっているWEB担当者の方なら、一度は感じたことがあることではではないでしょうか?
ここでいうカスタマイズとは、「管理画面を使って少し変える」程度の軽微なカスタマイズではなく、大幅にデザインを変えたり、ユーザー向け又は管理画面の新しい機能を導入したり、といった大きな変更のことを指します。
デザインテーマの大幅な変更は難しい
cssの知識がある方なら、デザインを少し変更することは可能です。しかし、市販されているデザインテーマはかなり作り込まれていて複雑な構造になっているため、大幅なカスタマイズは非常にリスキーです。「一部を変えたら全体のレイアウトが崩れてしまった」などは、よくある話です。
また、無料で配布されているデザインテーマは、そもそも構造が非常にシンプルなため、いわゆる「カッコいいサイト」にしようと思ったら、かなり大がかりな変更が必要です。
そのため、大幅にデザインを変えたい場合やイメージ通りのレイアウトにしたい場合は、「既存のデザインテーマをカスタマイズ」するより、オリジナルのデザインテーマを作ってしまった方が、結果的に早く、安くできます。
オリジナルテーマの制作にはphpやcssの専門知識が不可欠です。もし、下記に該当する場合は、プロの制作会社にお任せ下さい。
- 市販されているデザインテーマでは理想のイメージが実現できない
- イメージ通りのデザイン、レイアウトのサイトを作りたい
ワードプレスについては、ネット検索で様々な情報を入手できるため、本気で調べて勉強すれば、自力で「ある程度の物」は作れます。しかし、それには何十時間もの調査やトライアンドエラーを繰り返す必要があります。
複雑な部分はプロに任せて、貴重な時間は、生産性の向上や業務の効率化といった本来やるべき業務に費やすことをお勧めします。
管理画面のカスタマイズも可能だが専門知識と技術力が必要
デザインのカスタマイズよりハードルが高いのが、「管理画面のカスタマイズ」です。こちらはDB(データベース)とも絡んできますので、専門知識と高度な技術が必要になります。
そもそも「管理画面をカスタマイズできる」ということ自体をご存知ない方もいらっしゃるかと思いますが、技術的に可能なことなら全て実現できます。例えば不動産サイトをワードプレスで作った場合、下記のようなことが可能です。
ワードプレスを使った不動産ポータルサイトのカスタマイズ例
管理画面
- 物件の詳細情報を、「カスタムフィールド」で項目別に入力できる。
- 物件情報入力の際、必須項目を入力しないと警告が出て登録できない。
- 物件情報を入力したら、指定した条件でdescriptionが自動生成される。
- 物件情報ページに、指定した条件でcanonicalタグを自動設定する。
- 固定ページのステータス(公開、非公開)とは別に、物件のステータスを「募集中」「申込あり」「成約済み」の3つにして、成約済みにした物件は非公開にする。
- 物件一覧画面の「クイック編集」で、物件情報の「ステータス」(公開済み、レビュー待ち、下書き)、「状態」(募集中、申込あり、成約済み)、「賃料」を素早く簡単に更新できる。
ユーザーインターフェイス
- 任意の地域や駅周辺の物件一覧ページを表示させる。
- 物件詳細ページに物件写真をスライダーで表示させる。
- 画像スライダーの上にテキストを表示させる。
- 物件詳細ページに、指定した任意の条件に該当する「この物件に似ている物件」を自動的に表示させる。
- 「駅からの徒歩分数」「市区町村」や「物件の設備」等、任意の検索条件で物件検索できる。
- ユーザーが、物件の検索条件を保存できる。
- 物件情報のページで「お問い合わせ」ボタンを押した時に、問い合わせフォームの「物件名」の欄に物件名が自動的に入力される。
上記はあくまで一例ですので、業種や内容、目的に応じて、様々なカスタマイズが可能です。
まとめ
ワードプレスは、その柔軟性と拡張性から、あらゆるニーズに応じたカスタマイズが可能です。テーマやプラグインの利用、さらにはコードを使った高度なカスタマイズにより、初心者からプロフェッショナルまで誰もが満足できるウェブサイトを構築できます。自分の目的に合ったカスタマイズを行い、オリジナリティあふれる魅力的なサイトを作り上げましょう。
もし自力ではカスタマイズできない場合は、プロの制作会社にご依頼ください。mmjでは今までに、不動産の物件紹介や大学の公式サイトなど、多数のワードプレスサイトをカスタマイズした実績がございます。
- ご要望に合わせたデザイン、レイアウト制作
- 管理画面に、追加したい機能を実装
上記をご希望の法人様は、お気軽にご相談下さい。他社が制作したサイトのカスタマイズも承ります。
この記事を書いた人
2022年07月25日
記事のカテゴリ:サイト制作